金利は為替相場に直接影響を与える要因です。金利の比較から
相場が動くことを金利相場といいます。
一般にある国の通貨が高いと、投資家はその国の通貨を買って
利益を得ようとし、通貨が買われれば為替相場も上昇します。
たとえば、日本の金利が2%でアメリカの金利が3%でニュージー
ランドの金利が5%と仮定します。
ニュージーランドドルが買われることによって、円安・ニュージー
ランドドル高や、ドル安・ニュージーランドドル高となります。また、
日本とアメリカの比較でいえば円安・ドル高となります。
金利相場では円、ニュージーランドドルや、米ドルなどの主要通貨
同士の場合には、銀行が顧客に融資する契約金利(表面金利)で
反応するのが一般的とされています。
一方で、ヨーロッパの通貨同士の場合には、一番高い金利の国の
通貨がつねに買われるとは限りません。
インフレ率を加味した、実質金利で動くのが一般的で、実質金利の
算出の仕方は、名目金利からインフレ率を引いた数値です。
名目金利ーインフレ率=実質金利
先の例でいえば、日本のインフレ率が1%、アメリカが2%、ニュー
ジーランドが3%と仮定しますと、この場合は、ニュージーランドの
実質金利は2%となり、日本も、アメリカもそれぞれ1%となります。
上述したことから、ニュージーランドドルが最も高い金利となります
ので、ニュージーランドドルが一番に買われることになりますので、
必然的に、ニュージーランドドル高となります。
概ね、金利にはその国の政策的な意味合いがあるので、インフレ率
が高い国では金利は一般的に高く設定されています。
インフレというのは物の物価が上昇することですが、物の値段が2倍
になれば、同じお金で買える物は2分の1になります。
つまりインフレはお金の価値が下がることを意味するので、インフレ
率の高い国の通貨は、対外的にも力が弱まります。当然、円はどの
通貨に対して強くなるので円高になり、円安は期待出来ません。
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