ニュージーランドの経済収支及び貿易収支の動向や、中央銀行の政策金利の変更などが、
ニュージーランドドル相場に対して最も大きな影響を与える要因となっております。
過去数年間に中国経済が大きく発展したことにより、対中国貿易などにより回復傾向にある
ものの、ニュージーランドの経常収支は慢性的な赤字の状態が続いてます。
60年代は英国との貿易だけで悠々自適だったわけですが、英国経済が低迷したことにより、
ニュージーランド経済は右肩下がりに転落しました。ですので、今後もニュージーランドは
飛躍的に貿易黒字が増えない限り、経常赤字を減らすことは難しいでしょう。
今のところは、ニュージーランドの経常赤字が維持不能な水準まで拡大する可能性は極めて
低いと考えられていますが、今後についてはある意味、中国次第ともいえます。
また、具体的な貿易黒字を増やす為のプランと、それらを実現する為の経済構造を構築する
ための基盤づくりを積極的に行わなければなりません。
そうでなければ、将来的にまたニュージーランド経済が大きく低迷する可能性は否定出来ま
せん。また、今後も経常赤字が続くニュージーランドでは主要国と一定の金利格差を維持
することによってニュージーランドの経常赤字を補填するために必要と成ります。
最低でも、米国金利と一定の格差を維持しなければ、資本注入を促進する活動に移すことが
難しいと思います。といいますのも、ニュージーランド政府が発行する債券のおよそ半分は
ニュージーランド国外に居住する外国人投資家が保有しているからなんです。
今後、米国当局が利上げに動くとの観測が市場で台頭すれば、米国との金利差が縮小する
との見方が強まるのでニュージーランドドルが短期間で大きく売られる可能性があります。
ですので、将来的に米国との金利差がどの程度縮小するのか、見極めにくい状態が長いこと
続いてます。けっして市場自体は大きくはなくとも、ニュージーランドドル相場は常に不安定な
状態となる要因とされてますので、この点に関しては注意する必要があります。
仮に、これ以上ニュージーランドドルの経常赤字が大きく拡大すると、政策金利が上昇しても
海外からの資本がニュージーランドドル相場への流入が期待出来なくなります。
こうしたことも十分念頭におかなければならにでしょう。長期以外で外貨預金でのニュージー
ランドドル投資は、大変危険なので、FXなどで比較的中期投資を基本に投資すべきです。
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